通貨の特徴と選び方
外貨預金のお預入れに当たっては、各通貨の特徴や傾向を理解することが大切です。
通貨選択の際の参考にしてください。
世界の名目GDP (国内総生産) の約20%を占める経済大国である米国。幅広い産業分野で世界をリードしており、とくに金融、IT 分野では世界の中心と言える存在です。金融市場でも海外からの投資が多く、国際分散投資をするうえで、外すことのできない市場のひとつと言えます。
米ドルの流通量は世界一。基軸通貨として貿易の決済や投資に使われています。
近年、シェールオイル (ガス) の開発により、エネルギー産出国としても世界有数の存在となりました。エネルギー消費量も世界一です。また、GDPの約7割を個人消費が占め、世界最大の消費大国としても知られています。
米国経済は、2008年9月に発生した金融危機時に大きく落ち込みましたが、FRB (米連邦準備制度理事会、中央銀行に相当) による大規模な金融緩和策が進められたことで、回復を遂げました。2015年12月以降は、緩やかなペースで利上げが行われてきた一方、米国と中国の関係悪化によって景気の先行きに不透明感が強まったことを背景に、2018年に利上げ休止、翌2019年以降は順次利下げが行われています。2020年11月の大統領選挙の行方が注目材料です。
世界最大の経済規模を誇る米国は、貿易量においても中国に次ぐ2位の大国であり、多くの国が米国を重要な貿易相手国としています。米国が発行する米ドルは、米国を介さない貿易の決済にも用いられるなど、貿易や資本取引に使用される決済通貨です。世界の為替市場において取引量は最大となっており、国際通貨の中でも中心的な役割を果たす“基軸通貨”と言われています。
多くの国にとって米ドル相場の変動は、輸出入の増減などを通じて経済に少なからず影響を及ぼすことになります。そのため、米国の経済動向を捉えた経済指標に対し、市場参加者の関心は極めて高いものとなります。米ドル / 円のように、ほとんどの国において自国通貨の相場水準を米ドルに比べて高いか、安いかで判断していることからも、米ドルの重要性がわかります。
もっとも、2000年代に米ドルの基軸通貨としての地位は後退することとなりました。背景にはITバブル崩壊後に、米国の経常赤字と財政赤字のいわゆる“双子の赤字”が拡大したこと、あるいはその傍らで中国を筆頭とするBRICs経済の台頭などがあげられます。しかしながら、米ドルに代わって基軸通貨となり得る通貨は存在せず、現状においても米ドルが基軸通貨としての地位を維持しております。
基軸通貨である米ドルは、地政学リスクや政治リスクなど、世界的に投資家がリスクを回避しやすい (安全志向が高まる) 局面において選好される (ドル高) 傾向があります。ただし、例外となるのは米ドル / 円相場です。リスク回避局面において米ドル / 円相場は、円が買われ米ドルが売られる (円高・ドル安) 傾向がある点については注意が必要です。
投資家のリスク許容度以外の相場変動要因としては、米ドル / 円相場は日米間の金利差に着目した動きが挙げられます。米国と日本の金利差が拡大すればドル高・円安、逆に縮小すればドル安・円高になる傾向があります。ただし、円金利は非常に低い水準にあるため、実質的には米国金利の上昇・低下が米ドル / 円相場の方向性を決めることになります。
ドル / 円相場は、米国でサブプライムローン問題が深刻化する2007年後半までは1ドル=120円前後で推移していました。その後、2008年にリーマン・ショックが発生すると、米国の金融システムへの不安が高まり、FRBが実質ゼロ金利政策を実施したことなどから、急激な円高・ドル安が進行します。2009年にドバイショック、ギリシャ危機が起こると、「比較的安全な通貨」とみなされている円の買い圧力がますます強まり、2010年10月に戦後最高値となる1ドル=75円32銭をつけました。しかし、2012年11月に発足した安倍晋三内閣が「アベノミクス」の3本の矢の1本として大胆な金融緩和を打ち出したこときっかけに、ドル / 円のトレンドは円高から円安に転換。翌2013年4月には、日銀が「量的・質的金融緩和」 (異次元の緩和) を実施したことを受けて1ドル=100円台を回復しました。その後、2014年から2015年にかけては、米国経済の緩やかな回復に加え、実質ゼロ金利政策の解除に対する期待 (2015年12月に解除) から、ドル / 円相場は120円台に到達しました。2016年は米国経済や中国経済の減速などを背景にリスク回避の動きが進み、米ドル / 円は一時100円前後まで円高が進行しました。同年11月、米国大統領選挙でトランプ氏が勝利すると、同氏が掲げる経済政策への期待などから米ドル / 円は反転し、一時118円台へ到達しました。その後は、堅調な米国経済を背景に米金利が上昇したことによる円安が見られた一方、米中の対立激化など世界経済の先行き不透明感によるリスク回避の動きがみられるなか、米ドル / 円は105~115円のレンジでボックス推移しており、2020年6月末時点で1ドル=107円程度となっています。
普通預金 | 定期預金 | ||||||
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お預入期間 | |||||||
1ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 2年 | 3年 | ||
0.05 % | 円から | 7.00 % | 2.50 % | 0.30 % | 0.30 % | 0.30 % | 0.35 % |
外貨から | 0.15 % | 0.25 % | 0.30 % | 0.30 % | 0.30 % | 0.35 % |
※個人のお客さま向け 2021年01月17日現在
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