通貨の特徴と選び方

通貨の特徴と選び方

豪ドル:最新金利と通貨の特性

外貨預金のお預入れに当たっては、各通貨の特徴や傾向を理解することが大切です。
通貨選択の際の参考にしてください。

オーストラリア
ドル

  • 先進国通貨でありながら資源国通貨の側面
  • 金利は他の先進諸国よりも高くなる傾向
  • 値幅が大きく変動のスピードが速いことも

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こんなお客さまにおすすめ
金利が低く相場の変動が少ない先進国通貨はもの足りないが、新興国通貨ほどのリスクはとりたくない方。

情報の豊富さ
5つ星のうち 4
通貨の安定性
5つ星のうち 3
金利
5つ星のうち 2

先進国でありながら、天然資源が豊富。
利上げ継続かに注目

オーストラリアは世界第6位の広大な土地 (日本の約20倍) に約2,575万人 (2021年9月) の人々が暮らす国です。19世紀に全土が英国の植民地となって以来、主に英国からの移民によって人口が拡大しました。現在でも英国連邦に属し、英国のチャールズ3世国王がオーストラリア国王を兼ねていて、英国との親密な関係が維持されています。

先進国でありながら金、鉛、ニッケル、ウラン、亜鉛、鉄鉱石などを産出する天然資源が豊富な国です。そのため新興国の成長によって“資源ブーム”が起こった2003年から2007年ごろには、オーストラリア経済も好調で、豪ドルは金利が高く、投資家の人気を集めました。しかし、新興国経済が減速した2016年以降は、経済成長が伸び悩み、金利も低下傾向でした。

資源の輸出量は非常に多いものの、実は鉱業がオーストラリアのGDPに占める割合は11%とそれほど高くはありません。GDPの約70%は金融や公益事業、消費関連などの内需関連セクターが占め、オーストラリア経済の主役となっています。移民政策も含め、先進国としては珍しく当面の人口増加が見込まれている点にも注目すべきでしょう。しかしやはり資源の輸出はオーストラリア経済の足元を固めています。その意味で今、懸念があるとすれば、輸出入ともに相手国として中国が圧倒的なシェアを占めている点が挙げられます。中国の景気に左右されやすく、今後の米中関係、中露関係の行方や、中国の太平洋への進出によって豪中関係に変化があると、経済に大きな悪影響が出る可能性があります。

コロナ禍に対しては、当初は国境封鎖をはじめとする強力な感染対策による封じ込めに成功しましたが、その後、感染が拡大するとともに、第2の都市メルボルンでは累計で世界最長となったロックダウンが実施されるなど経済活動に深刻な悪影響が出ました。ただ、出遅れたワクチン政策が軌道に乗ったことで、2022年10月にはほとんどの規制が解除されています。

2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻が、当初の予想を大きく超えて1年以上も続いています。コロナ禍からの回復による需要回復と相まって、資源価格、食糧価格が高止まりし、オーストラリア経済にとっては追い風の状況ですが、懸念材料もあります。

中国がロシア寄りの態度を続けているのに対し、オーストラリアを含む西側諸国はロシアに対して経済制裁を科すなど厳しい姿勢を示しています。中国による海洋進出をけん制することも目的のひとつとしてAUKUS (豪、英、米) やQUAD (日、米、豪、印) などの取り組みが始まっています。さらにソロモン諸島と中国が安全保障協定を締結したことをオーストラリアは強く懸念していて、今後豪中関係に大きな変化があれば経済への影響も大きなものとなることが考えられます。

長年高金利が魅力とされてきた豪ドルですが、コロナ禍後の利上げサイクルでは米英などに比べやや慎重な利上げペースとなっていました。中央銀行であるオーストラリア準備銀行 (RBA) は2022年5月から2023年3月まで10会合連続で政策金利を引き上げていましたが、3月の会合時の総裁声明で「月間の消費者物価指数はインフレがすでにピークに達したことを示唆する」と利上げの終了が視野に入っていることが示され、実際に4月の会合ではいったん引き上げが見送られました。ところが、アメリカの利上げ終了が取り沙汰される中で行われた2023年5月の政策決定会合では、予想に反して政策金利を0.25ポイント引き上げ3.85%にすると発表され、さらに6月も「インフレ率はピークを過ぎたが、なお高すぎる」とし、4.1%に引き上げました。RBAのロウ総裁は声明で「目標のレンジに戻るまでは一定の時間がかかる」と述べていましたが、2023年7月は「これまでの利上げの影響を見極めたい」と据え置きとなりました。

オーストラリアの輸出相手国

通貨の特性

オーストラリアドル (豪ドル) は先進国通貨でありながら資源国通貨の側面を併せ持つ通貨です。資源価格が上昇すると豪ドル相場も上昇する傾向があります。
オーストラリアは歴史的に先進諸国の中ではインフレ率が高くなりがちなことから、金利も他の先進諸国よりも高くなる傾向があります。そのため、世界的に政治・経済が安定している時には金利狙いの資金が集まりやすく、豪ドルも高くなる傾向がある一方、突発的な混乱が生じると、一気に資金が流出して豪ドル安となることもあります。

米ドルやユーロなどと比べると、市場規模が小さく、取引高が少ない通貨のため、投資資金の移動が始まると一方的な動きとなりやすい特性もあります。また値幅も非常に大きく、変動のスピードも速くなることが多いため、余裕をもった投資を心掛けることが必要でしょう。

変動要因

高金利を背景に投資対象として見られることが多いことから、世界が政治的、経済的に安定している時には豪ドル高になりやすく、反対に混乱すると豪ドル安になりやすい性質があります。
現在は輸出主導型から内需中心の経済へ移行しつつありますが、それでも豊富な天然資源や食料品の輸出は盛んです。したがって、世界的な景気に影響を受けることはもちろん、貿易相手として輸出入ともに第1位の中国の景気に左右されるため、自国の経済指標と同様に中国の経済指標も豪ドル相場に大きく影響します。また資源国通貨の側面もあることから、原油・鉄鉱石・金など資源価格の変動も、豪ドル相場を動かす要因となり、商品市況の動きにも注意する必要があります。
先進国の中では金利が高い通貨ですので、金利動向には比較的敏感に反応します。このほか、オーストラリア準備銀行総裁などの金融当局者や、政府閣僚などから、為替水準に関する発言が比較的多くあり、その内容が市場で注目されます。

過去10年間の豪ドルの値動き (チャート)

豪ドル / 円相場は、BRICsなどの新興国が台頭し、米国経済も好調だった2006年から2007年にかけて、資源輸出が大きく拡大し経常黒字が増加したことに加え、世界経済が安定的に推移したことも手伝って1豪ドル=80円台から107円台まで大きく上昇しました。
2008年9月にリーマンショックが発生すると、投資資金が一気に流出し1豪ドル=101円台から50円台まで急落しました。世界経済の混乱が豪ドル相場に悪影響を与える典型的な動きでした。しかし中国が大型景気対策を講じると、資源輸出の回復期待から豪ドルは反発へ転じ2010年4月には1豪ドル=88円付近まで反発しました。その後約2年間は安定した動きとなりましたが、アベノミクスによる全般的な円安によって2013年4月には1豪ドル=105円台まで上昇しました。2015年に入ると、関係の深い中国経済の減速や急激な原油安 (商品市況安) から豪ドル安となり、2016年6月には1豪ドル=72円台まで下落しました。

その後比較的落ち着いた相場が続く中やや反発した豪ドルは、2020年初めからの新型コロナの拡大によるリスク回避の動きの中で、1豪ドル=80円付近から60円割れまで急落しました。しかし世界的な景気回復が始まると反発、エネルギーを中心とした資源価格の急騰も後押しとなって、ふたたび1豪ドル=80円付近での値動きとなりました。

2022年2月にロシアによるウクライナ侵攻が始まると、エネルギー、食料品など第一次産品の価格が一段と上昇したことから豪ドルは買われ、2022年9月には、2014年12月以来となる1豪ドル=98円台まで上昇しました。その後、米ドル / 円が一時150円を超えるなど、急速に進んでいた全般的な円安が2022年末から修正局面に入ったことから、豪ドル / 円も2023年3月には86円付近まで下落したものの、以降の豪ドル / 円は堅調に推移し、6月に入り豪ドル高基調に。一時は97円台を付けるなど高値圏で推移していましたが、2023年7月4日現在では96.23円となっています。今後アメリカなどが金利引き上げサイクルを終了した場合、オーストラリアの金利引き上げが続けば、豪ドル / 円の堅調な動きが続く可能性があります。

豪ドル/円チャート (10年)

金利情報

豪ドル (AUD)

普通預金 定期預金
お預入期間
1ヶ月 3ヶ月 6ヶ月 1年 2年 3年
0.50 % から 8.00 % 4.50 % 4.50 % 4.50 %
外貨から 2.50 % 3.00 % 3.10 % 4.10 % - -

※個人のお客さま向け  2024年02月21日現在

普通預金 0.50 %
定期預金
お預入期間 円から 外貨から
1ヶ月 8.00 % 2.50 %
3ヶ月 4.50 % 3.00 %
6ヶ月 4.50 % 3.10 %
1年 4.50 % 4.10 %
2年 -
3年 -

※個人のお客さま向け  2024年02月21日現在

注目指標はこれ !

新規雇用者数・失業率
オーストラリア統計局が毎月発表する雇用統計です。新規雇用者数は、調査した月に新たに雇用された人の数を示します。雇用者数の増減は景気の先行きを見る上で非常に重要視されます。
<発表時期>
毎月中旬の日本時間10:30ごろ (夏時間は9:30ごろ)
消費者物価指数 (CPI)
オーストラリア統計局が四半期ごとに発表しています。オーストラリア準備銀行 (中央銀行) は年2~3%のインフレターゲットを設定しています。
<発表時期>
1・4・7・10月下旬の日本時間10:30ごろ (夏時間は9:30ごろ)
中国製造業PMI (購買担当者景気指数)
中国の製造業の購買担当者に生産意欲などを調査して指数化した景気指標。中国国家統計局と中国物流購買連合会から発表されています。オーストラリアは中国への輸出依存度が高いことから、中国製造業PMIの変化は豪ドル相場にも影響します。
<発表時期>

毎月1日ごろ

中国GDP成長率
中国国家統計局が四半期ごとに発表しています。オーストラリアにとって最大の輸出相手国である中国のGDP成長率の動向は、豪ドル相場に影響します。
<発表時期>
1・4・7・10月中旬の日本時間11:00ごろ
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