通貨の特徴と選び方

ユーロ:最新金利と通貨の特性

外貨預金のお預入れに当たっては、各通貨の特徴や傾向を理解することが大切です。
通貨選択の際の参考にしてください。

ユーロ

  • 1999年1月に導入された欧州地域の単一通貨
  • 西欧の主要国から中欧・東欧まで19ヵ国が導入 (2019年5月時点)
  • 各加盟国の政治・経済的混乱の影響を受けやすい
こんなお客さまにおすすめ
米ドルに続く決済通貨のユーロは、国際分散投資を考える場合、組み入れの対象に値する通貨のひとつです。たとえば、米ドル、ユーロ、円の3通貨を保有すると、米国、欧州、日本それぞれの政治・経済リスクをバランスよく分散できます。
また、ユーロも米ドルと同じように、相場の動きを新聞、テレビ、インターネットなどで頻繁にチェックできます。投資判断がしやすい通貨を求めるのであれば、選択肢のひとつとして検討してみてもいいでしょう。

情報の豊富さ
5つ星のうち 4
通貨の安定性
5つ星のうち 3
利率
5つ星のうち 1

通貨統合後の危機を乗り越えられるか ?

欧州は15~17世紀の大航海時代から第一次世界大戦にかけて世界の覇権を握っていましたが、二つの世界大戦によって経済が大きく疲弊し、米国に覇権の座を明け渡してしまいました。そこで欧州全体の経済統合を推し進め、米国に匹敵する経済体を確立することを目指してEU (欧州連合) を結成。EU域内の単一通貨を目指して1999年1月にユーロを導入しました。

導入当初は11か国からスタートしましたが、その後、旧ソ連邦構成国であるエストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国、スロベニア、スロバキアなどの東欧諸国でも相次いで導入されました。加盟国は2019年5月末時点で19ヵ国に上ります。このほかブルガリア、ハンガリー、チェコ、ポーランド、ルーマニアなどの国々が導入の準備を進めています。なお、EU (欧州連合) からの離脱を控えている英国は、単一通貨の採用によって欧州における政治的・経済的主体が失われることなどが問題視されたため、ユーロは導入しておりません。
ユーロ導入国における金融政策の方針は、ECB (欧州中央銀行。本部は独フランクフルト) において、一元的に決定されます。現状の金融政策としては、政策金利 (貸出金利) をゼロ金利とし、域内の金融機関が中銀に預け入れる超過準備にマイナス金利を適用するなど、極めて緩和的な政策が行われています。

名目GDPランキング (2018年) 名目GDPランキング (2018年)

通貨の特性

為替市場においてユーロの取引量は米ドルに次いで2位となっており、貿易や金融取引の決済通貨として、米ドルの代替となりうる数少ない通貨の1つとも言われています。実際、ユーロ導入直後は原油取引の決済などにおいて米ドルではなくユーロを使う国も増えました。しかし、2009年にギリシャで財政問題が発覚し、それがユーロ圏の重債務国の財政問題へ発展する過程において、ユーロの信認は低下しました。現状のユーロは、その頃と比較すると幾分、安定さを取り戻しているように見えます。もっとも、ギリシャやイタリアなどの財政問題が依然としてくすぶっていることや、一部の国でユーロ懐疑派とわれる政治勢力が力を強め、政治的な安定性が低下したことなどを考慮すると、ユーロの信認回復は道半ばと言えます。
ユーロ導入19ヵ国の中でも、経済規模の大きなドイツやフランスの影響力が強く、特にドイツの経済指標は、ユーロ相場の変動に大きな影響を与えます。ドイツやフランスの経済が好調ならユーロ相場も強含み、逆にこれらの国々の経済が停滞すると弱含む傾向があります。。また、ユーロ導入国の金融政策は、ECBが一元的に運営している一方で財政政策は各国ごとで行われているため、財政と金融政策のバランスがとりにくいと言われています。ユーロ圏には、ドイツやフランスといった経済大国がある一方、ギリシャなどの財政問題国も混在しております。こうした国々の格差が通貨としての不安要素につながることもあります。

また、ユーロ導入国内における政治・経済的な混乱が、ユーロ相場を大きく変動させます。2009年のギリシャ債務危機に端を発した欧州債務問題、あるいは2015年ころより社会問題化している難民流入問題、さらにテロ事件などがユーロ相場に少なからぬインパクトを与えました。こうした政治・経済の混乱は短期的にユーロ相場を大きく変動させることがあるので注意が必要です。

ECBは、2014年6月にマイナス金利政策を導入したほか、2015年3月より大規模な量的緩和を行ってきました。ただし、ECBは2017年より量的緩和政策で進めてきた資産買い入れをペースダウン (いわゆる“テーパリング”) し、現在は資産規模の拡大を停止しております。その後、米国の金融政策の後を追う格好で量的緩和政策における資産規模の縮小やマイナス金利政策の解除といった“出口戦略”が検討されてきましたが、現状は世界経済、ひいては欧州経済の不透明感が高まるなか、こうした政策転換は事実上、棚上げ状態にあります。

ユーロ相場は、地理的な関係から英ポンドとの連動性が高いと言われています。その英国では、2016年6月に行われた国民投票で、EU (欧州連合) から離脱することが選択され、ユーロは英ポンドとともに主要通貨に対して大きく下落しました。その後、メイ首相の下、英国のEU離脱の協議が行われてきましたが、現時点では協議が難航し解決の糸口が見えていません。EU域内で2番目に大きな経済規模を誇る英国が離脱するだけに、EUやユーロ圏の経済・通貨に少なからず影響が出る可能性があります。

過去10年間のユーロの値動き (チャート)

2006年から2008年前半までのユーロ / 円相場は、日本に比べてユーロ圏の政策金利が高かったこと、米ドルの代替通貨として注目されたことから、ユーロ高・円安基調が続き、一時は1ユーロ=170円を目前に迫りました。しかし、2008年9月のリーマン・ショック時に、ドイツやフランスなどの欧州金融機関の信用不安が高まったことでユーロは急落、更にその後のギリシャ債務危機の発生などを受けて、2012年に1ユーロ=100円を割り込みました。2012年7月、IMF (国際通貨基金) 、EU、ECBのトロイカ体制によるギリシャ支援が決まると、ユーロ安はようやく終息を迎えました。その後、ECBによる量的緩和施策の導入 (2015年) 、英国が国民投票でEU離脱を選択 (2016年) といったユーロ安局面を乗り越え2017年末には1ユーロ=135円前後へユーロ高が進行したものの、現状では英国のEU離脱が難航していることやECBの“出口戦略”が遅れていることなどを背景にユーロ安となり、2019年5月末時点で1ユーロ=120円前後で推移しています。

ユーロ/円チャート (10年)  単位: 円 ※年間の平均レート ユーロ/円チャート (10年)  単位: 円 ※年間の平均レート

金利情報

ユーロ(EUR)

普通預金 定期預金
お預入期間
1ヶ月 3ヶ月 6ヶ月 1年 2年 3年
0.001 % から
外貨から - 0.001 % - - - -

※個人のお客さま向け  2020年02月26日現在

普通預金 0.001 %
定期預金
1ヶ月 から
外貨から -
3ヶ月 から
外貨から 0.001 %
6ヶ月 から
外貨から -
1年 から
外貨から -
2年 から
外貨から -
3年 から
外貨から -

※個人のお客さま向け  2020年02月26日現在

注目指標はこれ !

生産者物価指数
物価指標の1つで、企業間で取引される財の価格を調査した指標です。ECBはインフレ目標 (インフレターゲット) を2%前後として、金融政策を行っているため、生産者物価は消費者物価と並び、インフレ動向をみる上で注目されています。ドイツの生産者物価指数は、国内販売されている国産鉱工業生産物のうち、約2400品目を対象としています。
<発表時期>

ユーロ圏:毎月上旬の日本時間19:00ごろ (夏時間は18:00ごろ)

ドイツ:毎月20日ごろの日本時間16:00ごろ (夏時間は15:00ごろ)

フランス:毎月下旬の日本時間16:45ごろ (夏時間は15:45ごろ)

消費者物価指数 (CPI)
消費者サイドから見た物価指標の1つであり、生産者物価とともに注目の指標です。過度なインフレやデフレが進むと、ECBが金融引き締め (利上げ) を行うため、金利上昇を通じて為替相場にも影響が及びます。
<発表時期>

ユーロ圏:毎月上旬の日本時間19:00ごろ (夏時間は18:00ごろ)

ドイツ:毎月20日ごろの日本時間16:00ごろ (夏時間は15:00ごろ)

フランス:毎月下旬の日本時間16:45ごろ (夏時間は15:45ごろ)

失業率
労働市場の好調・不調を見る上で注目する指標の1つ。失業率の変動は為替相場にも影響を及ぼすことがあります。
<発表時期>

ユーロ圏:毎月上旬の日本時間19:00ごろ (夏時間は18:00ごろ)

ドイツ:毎月20日ごろの日本時間18:00ごろ (夏時間は17:00ごろ)

フランス:毎月下旬の日本時間15:00ごろ (夏時間は14:00ごろ)

ZEW景況感調査
ドイツの民間調査会社ZEW (欧州経済センター) が発表する同国の景気先行指数です。向こう6ヵ月間の景気見通しに関する経済アナリストへの調査に基づく指数で、50を超えると景気がよいと判断されます。
<発表時期>
毎月中旬の日本時間19:00ごろ (夏時間は18:00ごろ)
IFO景況指数
ドイツの公的研究機関IFO経済研究所が同国企業約7000社を対象に行った調査に基づく景気先行指数です。
<発表時期>
毎月下旬の日本時間18:00ごろ (夏時間は17:00ごろ)
  • 本ページ情報の無断での複製・転載・転送等はご遠慮ください。
  • 本ページの情報提供について信頼性の維持には最大限努力しておりますが、2019年6月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。
  • 本ページの情報はご自身の判断と責任において使用してください。

まずは口座をご開設ください