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2021年1月19日

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リアルから「ライブ配信」が加速 ? 市場規模や成長性は ?

リアルから「ライブ配信」が加速 ? 市場規模や成長性は ?
(写真=Pixel-Shot / stock.adobe.com)

新型コロナウイルスの影響でリアルイベントの休止が相次ぐ中、急速に注目されつつあるのがライブ配信だ。今回は、ライブ配信アプリの市場規模やプレイヤー、今後の動向についてわかりやすく解説していく。

ライブイベントはリアルからアプリへ

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大によって、多くのリアルイベントが休止となった。同時に、5G技術がスタートしたことで、動画によるライブ配信への注目度が高まっている。5Gの普及に伴い、ライブ配信市場は今後も伸びていくだろう。

ライブ配信アプリにはどのような種類があるのか ?

一般財団法人デジタルコンテンツ協会の「動画配信市場調査レポート」によると、動画配信市場規模は2018年で2,200億円、 (前年比約119%) 、2019年で2,770億円 (前年比約126%) となっている。

2010年の市場規模は1,000億円に満たなかったことを考えると、急成長していることがわかる。同レポートでは、2023年の動画配信市場規模は2,950億円にまで成長すると推定されている。動画配信サービスには、NetflixやHuluなどのVODサービスも含まれている。

一方、ライブ配信は動画配信サービスの中でも新しい切り口のサービスだ。

ライブ配信アプリの魅力は、配信の気軽さと視聴する際の配信者との距離の近さにある。ライブ配信ではリアルタイムで交流できるため、ライバー (ある程度ファンのいるライブ動画配信者) はYouTuberよりも身近に感じられるのだ。配信者・視聴者いずれにとってもハードルが低いのが人気の理由だろう。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの「ライブ配信サービスの動向整理 (2018年) 」によると、15~19歳の若年層が視聴・配信経験ともに最も多く、若者を中心ににぎわっていることがわかる。また、15~19歳の配信経験者は35.7%であり、約2.8人に1人が配信を経験している結果となった。

視聴ジャンルは、「ゲーム実況」37.8%、「音楽」37.0%、「トーク・雑談」32.5%の順に多くなっている。また、ゲーム実況は15~20代が多く、音楽は30~40代が多いという特徴がある。

人気が高いライブ配信アプリ

続いて、人気のライブ配信アプリを3つ紹介する。なお、Google Playのレビュー件数と評価は2020年8月末時点のものである。

●1.17LIVE (イチナナ) :株式会社17 Media Japan

レビュー件数:約12万1,000件
レビュー評価:4.0

全世界に4,500万のユーザーがいる人気のライブ配信アプリである。人気モデル、俳優、歌手なども配信している。台湾発の動画配信アプリで、アジアで人気を博しており、日本には2017年に上陸した。同社は2019年9月に前年比約300%の売上高を達成、国内ライブ配信市場のシェア63.9%と発表している。

●2.SHOWROOM (ショールーム) :SHOWROOM株式会社

レビュー件数:約3万3,000件
レビュー評価:4.2

乃木坂46などのアイドルによるライブ配信に強みを持つアプリである。アバターやギフトがあり、配信者を応援することも可能だ。モデルオーディションなど、メジャーデビューのチャンスがあるイベントが開催されているのも特徴である。

●3.「Pococha Live (ポコチャライブ) 」:株式会社ディー・エヌ・エー

レビュー件数:約6,600件
レビュー評価:3.9

ポコチャは人気上昇中のライブ配信アプリだ。1,000人のライバーが配信しており、歌やダンスを楽しめる。ポコチャは24時間体制で違反者の監視を行っているため、安心して遊べるのも特徴である。配信者と視聴者の距離が近く、利用のハードルが低いのも特色だ。

さまざまなサービスが続々登場する可能性も

ライブ配信アプリも新規参入業者が多く、競争が激化している。そして、まだ圧倒的な勝者が少ないという点も特徴的だ。自社サービスの独自性を発揮したり、特定のジャンルに特化したり、ターゲットをしぼったサービスを提供したりすることで、大きく伸びる可能性がある。

そのほか、著名人やアイドルグループなどとの連携で勢力図が変わる可能性も否定できない。企業が広告や採用活動の一環として利用する機会もますます増えそうだ。

企業と視聴者、著名人と視聴者がリアルタイムで交流する風潮は、ブランドのあり方や企業広告のあり方を大きく変えていくことにもなるだろう。今後もライブ配信市場からは目が離せない。

(提供:株式会社ZUU)

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