大和総研コラム

シェアリングエコノミーに関する認証制度がスタート !

  • 消費 / 社会
  • 掲載日 : 2017年9月7日
  • 大和総研政策調査部 主任研究員 市川拓也

シェアリングエコノミー認証制度がスタートした。一般社団法人シェアリングエコノミー協会は2017年7月25日、第一弾として子育てのシェアを行う株式会社AsMama、家事のシェアを行う株式会社タスカジなど6社のサービスにシェアリングエコノミーの認証マークを付与した(※1)

同認証マークは、「政府が策定したシェアリングエコノミー・モデルガイドラインを受けて、民間団体であるシェアリングエコノミー協会による自主ルールとして実施・運用する、シェアリングエコノミーに関する世界初の共同規制モデル」 (同協会ウェブサイト) である。シェアリングエコノミーに関する自主規制や振興については、昨年後半に政府のシェアリングエコノミー検討会議で検討されており、その中間報告書に盛り込まれたのがモデルガイドラインである。認証には法令を遵守しているかといった自主ルールに適合する必要があることから、認証マークを得た法人は適合のお墨付きを得た法人ということになる。

シェアリングエコノミーを巡っては必ずしもプラスの側面ばかりではないが、普及度合いで見れば、日本は海外に比べて遅れが目立っていると言わざるを得ない。この要因として指摘されるのが利用時の不安である。「我が国では、シェアリング・エコノミーのデメリット・利用したくない理由として、『事故やトラブル時の対応に不安があるから』が特に多くなっている」 (総務省「平成28年版情報通信白書」 (p.146) ) との指摘もある。利用したくないと考える人の多くは、サービスの品質が低かったり危険が伴ったりするくらいなら、従来通りのサービスで十分という考えなのだろう。

今後、法令面におけるルールの明確化とともに、認証制度の活用を通じて利用者の不安が低減するようであれば、シェアサービスの利用拡大に寄与するものとみられる。事業によっては外部不経済や既存事業者との摩擦といった乗り越えるべき課題もあるが、認証制度をきっかけとしてシェアリングエコノミーが健全な形で発展していくならば、日本における経済、社会の両面において活力を与える存在となる可能性があろう。


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