大和総研コラム

日本が誇るビーチリゾート、沖縄

  • 国際
  • 掲載日 : 2014年10月15日
  • 大和総研環境調査部 主任研究員 町井克至

前回のコラム (「夏休み!グアム最前線」2014年7月30日) では日本人にとって身近な海外のビーチリゾートであるグアムを取り上げたが、日本の代表的なビーチリゾートと言えば、沖縄である。

沖縄県における平成24年の観光収入は約3,906億円であり、県内総生産に占める観光・リゾート産業を中心とするサービス業の比率は25.8% (全国平均は19.3%) となっている(※1)。同年の訪日外国人比率では、沖縄県は約3.6%で全国1位となっており(※2)、世界的に知られる日本有数の観光地点である富士山 (世界遺産登録は平成25年) がある山梨県よりも高い。なお、平成25年に沖縄県を訪れた外国人の国籍は、多い順に台湾 (構成比約50.0%) 、香港 (同約17.5%) 、韓国 (同約17.1%) 、中国 (同約6.4%) 、米国 (同約1.8%) となっており(※1)、那覇–台北間は約630kmと那覇–福岡間の約860kmよりも近く、アクセスの良さが好感されているものと考えられる。

沖縄振興計画の策定主体が国から県に移行したことに伴い(※3)、沖縄県は平成22年に、県民意見を集約して平成42年 (2030年) を目途とした「沖縄21世紀ビジョン(※4)」を策定している。このビジョンを基本構想として「沖縄21世紀ビジョン基本計画 (平成24~33年度)(※5)」を策定し、さらに前期5年の取組みや成果指標等をとりまとめた「沖縄21世紀ビジョン実施計画(※6)」に具体化して推進している。

観光・リゾート産業の分野では、「世界水準の観光リゾート地の形成」を目指し、国際的な観光ブランドの確立、受入体制の整備、世界に通用する観光人材の育成などが施策の展開方針として挙げられている。沖縄県の観光ブランドを形成する要素としては、島嶼独特の豊かな自然環境を活用した環境共生型観光、世界遺産の首里城跡をはじめとする文化遺産や琉球王国以来の組踊やエイサーなどといった文化資源を活用した文化資源型観光などを強化する。さらに、世界的な潮流である各種スポーツ大会・キャンプやMICE(※7)の誘致に伴う観光、沖縄らしい自然の魅力を活かした検診・治療・リハビリ等を目的とした医療ツーリズムなど、新たな付加価値を加えた観光を推進することを挙げている。沖縄ならではのツーリズムの開発は、沖縄ブランドを広く世界に印象付けることに寄与するだろう。

沖縄県では外国人観光客数を平成33年度に200万人 (平成23年度は30.1万人) とすることを目標としている(※8)が、アジア・ミクロネシアではプーケット島、ランカウイ島、セブ島、バリ島、グアム島など、競合するビーチリゾート地は多い。そのような中で沖縄県が世界から選ばれるようになれば、沖縄県の観光産業が発展するだけでなく、日本に対するイメージの向上にも繋がり、観光立国として訪日外国人2千万人を目指す国の目標達成にも少なからず寄与するであろう。沖縄が世界的なビーチリゾートとして認知されるよう、その取組みに期待したい。


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