大和総研コラム

不当表示防止に向けて

課徴金制度の導入など
  • 消費 / 社会
  • 掲載日 : 2014年9月24日
  • 大和総研金融調査部 主任研究員 堀内勇世

いわゆる食品偽装問題などに伴い、不当な表示に対する関心、問題意識が高まり、不当な表示を防ぐためにさまざまな検討が行われている。その一環として「不当景品類及び不当表示防止法」 (以下、景品表示法) の改正法 (以下、「平成26年改正法」) が、平成26年6月6日に成立し、同月13日に公布されている。その内容を見ると、例えば、事業者は、表示等の適正な管理のため必要な体制の整備その他の必要な措置を講じなければならないとされ、そのための指針を内閣総理大臣が定めるものとされている。また、事業者が必要な措置を講じていない場合には、内閣総理大臣が指導・助言、勧告などの措置をとることとされている。この平成26年改正法の施行は、原則として平成26年12月1日からとされている。

平成26年改正法には、次の改正への準備が組み込まれている。この4条には、政府は不当表示に対する課徴金制度の導入を検討し、必要な措置を講ずるという方針が書かれている。そして、その後公布された政令を組み合わせれば、平成26年7月2日から1年以内という目標が示されている。

次の改正に向けて政府内各所で課徴金制度導入の検討が進められてきた。平成26年6月10日には、消費者委員会から「不当景品類及び不当表示防止法上の不当表示規制の実効性を確保するための課徴金制度の導入等の違反行為に対する措置の在り方について (答申) 」が公表された。また8月26日から9月4日まで、消費者庁において、平成26年改正法を受けた景品表示法の次の改正法案の概要に対する意見募集が行われた。この景品表示法の次の改正法案の概要には、①不当表示抑制のために課徴金制度を導入すること、②課徴金額は問題となった不当表示に係る商品や役務の売上額の3% (3年間分を上限) とすること、③自主申告者への減免制度を導入し、課徴金額の2分の1を減額すること、④違反者が注意義務を尽くしていたことを証明できたときには例外的に課徴金賦課の対象から除外されること、⑤違反行為がなくなった日から5年経過すると、課徴金の納付を命じることができないとすること、などが記載されている。新聞報道によれば、早ければ、平成26年の秋の臨時国会にも法律案が提出され、平成27年中に施行されるのではないかとも言われている。

景品表示法の最近の改正の動きを見るだけでも、不当な表示に対する対応が厳しくなってきている。また、当然のごとく消費者の目も厳しくなってきていると思われる。こうした中、事業者は広告などの表示行為が不当なものとならないように、より一層気を付けていかねばならない。


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