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2017年11月22日

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あなたはどっち ? 性格が表れる「順張り」と「逆張り」の判断基準

「順張り」と「逆張り」の違い
(写真=PIXTA)

相場のトレンドにあわせた取引をする「順張り」と、これとは逆にトレンドと反対の取引をする「逆張り」。相対するこの二つの投資方針については、古くからどちらが正しいのかという議論がある。

もちろん投資の世界に絶対はなく、どちらが優れていると一概に決めつけることはできない。しかし投資に勝つためにも、順張りと逆張りの基本、そのメリットとデメリットはおさえておくべきだろう。また自分の性格に向いた投資方針がどちらなのかも、あわせて確認しておきたい。

順張りと逆張り、それぞれのメリット・デメリット

まず「順張り」は、相場の上昇トレンドのときに“買い”、下降トレンドのときに“売り”の取引を行うということ。相場のトレンドに従うわけだ。

このメリットは、トレンドが長期にわたるほど大きなリターンが期待できることだ。反対にデメリットとしては、長期的なトレンドに従うことになるため機動的に取引ができないことが挙げられる。

対して「逆張り」は、相場の動きが大きくなったときにトレンドとは反対方向に取引を行うこと。上昇相場のときに“売り”、相場環境が悪くなって値下がりしているときに“買い”取引をすることをいう。これのメリットとして考えられるのは、相場の反発を見越した取引をするため、リターンを短期間に得られるかもしれないということ。ただあくまでトレンドと反対の動きをするため、下降トレンドで買ったものの予想外に下がり続ける可能性は十分ある。逆張りはトレンドの潮目を予測する力が必要なのだ。

性格によって判断基準が異なる ?

それぞれに向いた性格はどのようなものだろうか。

まず「順張り」は基本的にはトレンドに従うことになるため、自分の意見を無理に押し通そうとするよりも、流れに身を委ねられる人のほうが向いているといえるだろう。また大きなトレンドでは上昇している中でも、一時的に下落する局面はある。そうした中でも信じて持ち続ける根気も必要だ。

一方の「逆張り」の場合は、トレンドに逆らう必要があるため、己の判断力・分析力を信じ、トレンドの反転を待ち続けられる人のほうが向いているといえるだろう。利益が出ているうちに利益を確定しないと損が出るため、そこで先々の反転を信じられるかどうかがカギを握る。

こうしてそれぞれの特徴を考えてみると、「順張りと逆張り」は“静と動”の取引姿勢ともいえそうだ。大きなトレンドの流れに乗り小さな動きに一喜一憂しない、“静”の順張りと、相場のトレンドに流されず、自分自身の考えに基づきすばやい判断力で機動的に取引を行う“動”の逆張り--といった具合だ。

順張りと逆張り、柔軟に使い分けることが大切

しかし忘れてはいけないのは、いつも同じ方針を取らなければいけないわけではないということだ。「自分は順張りに向いているから常にトレンドに従う」「自分は逆張りと決めたからいつも反対を買う」と決め付けてはいけない。順張り、逆張り一辺倒でなく、その時々に応じて柔軟な姿勢を取るべきだ。いずれの方針も理にかなった手法であるし、常に勝てる絶対的な手法や方針などない。

また相場は、明らかに上昇または下降しているというトレンドが見て取れない状況 (いわゆる「持ち合い」) になることも珍しくない。そうした状況で、相場が今後どうなるかを見通す力こそが、結果に大きな影響を与えるといえるだろう。

順調に上昇し続けていても、その上昇は永遠に続くわけではない。これは下降についても同じことがいえる。下落し続けているように見えても、いつかは上昇に転ずるものだ。相場が反転するタイミング、トレンドがいつまで続くのか、いつが天井でいつが底かは、誰にも分からない。

どんな投資手法にも長所も短所もあることを忘れず、柔軟に使い分けながら今後の投資に役立てていただきたい。

(提供:株式会社ZUU)

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